新人類の少女

会社の人
エビーが家にやって来た。
「おはよう」
すごく元気そうだ。エビーの笑顔を見るのは楽しい。
ちょうど母親がいた。
「おはようございます、エビーといいます」
エビーはテレパシーで挨拶する
母親はびっくりしてキョロキョロしている。
「かあさん、驚かないで、ちょっと変わった友達なんだ」
「外国の方?」
「おおむね、そう」
「まあ、息子がお世話になっています」
母親はテレパシーにぜんぜん驚かない
「お前がこの前言っていたのは、この人」
永田はうなづく
「なんだ、人間じゃないかい、動物かと思ってびっくりしたよ」
永田は例の会社に電話した、すぐに来てほしいとのことだった。
「来てくれって」
エビーはすぐに飛び立とうとする。
「ちょっとまって」
と永田、そして母親に
「この娘と出かけてくる」
「そう、いってらっしゃい」
「で、この娘、空が飛べるんだ、今から2人で空を飛ぶけど驚かないでね」
「えっ」
「詳しいことは帰ってから説明するから、ともかく驚かないでね」
「はあ」
母親は意味がわからない
「じゃ、行こう」
永田が言うと
ぐぐっと浮き上がった、風邪を切ってすごい勢いで飛んでいく、エビーはだんだん乱暴になってくる。
下から母親が叫ぶ声が聞こえた。


例の会社のビルの屋上に着陸した。
ドアーを開けると階段がある。
「君には窓から入って来てほしいそうだ、僕だけ行くから、呼んだら窓から入ってきて」
「了解」
とエビー
永田は1人で階段を降り受付に行った。担当者はすぐに出てきた。
「いやー、よく来てくれたねー、で、彼女は」
「窓から入ってきます」
担当者は窓を開けた
「どこ?」
「どこかそこら辺にいますよ」
「本当だろうね」
彼はかなり低姿勢だ
「今度しくじったら私は首が危ないんだ」
「大丈夫です」
「では、部長を呼んでくるから」
彼は事務所の中に入っていく、しばらくして、例の部長と出てきた。
部長はこれ以上できないくらい不機嫌な顔をしている。
「では、彼女を呼んでくれないか」
と担当者
「エビー、入ってきて」
永田が心の中で喋る
窓の外にエビーが現れた、手を振っている。
「ご覧ください、部長、空を飛んでいます」
3人は窓の所へ行った、エビーはビルから10mくらい離れたところに浮いている。
部長が驚きの声をあげた。
エビーはすーと窓から入ってきた。
「彼女、人間とは別の人類なんです」
永田が説明する
「こんにちは、エビーといいます」
エビーがテレパシーで話す、担当者と部長は目を丸くしている。
エビーは宙に浮かんだまま部屋の中をすーと動き回る。
これでエビーの超能力は証明されたと思った、ところが
「これは手品だ、トリックに決まっておる」
突然部長が怒り出した。
「針金で吊っておるだけじゃろう」
そして空中のエビーを指差して
「どこの国の人か知らんがどうせ不法入国じゃろう、わしを騙そうなんてそうはいかんぞ」
部長はカンカンに怒って、事務所に入っていってしまった。
担当者は困ったように
「気難しい人なんだ」
そして部長の後を追って事務所に入ろうとする。
「あ、ちょっと待ってください、僕の就職は?」
「あとで書類を送るから」
担当者は事務所の中に入ってしまった。
2人は後に残された。
「感じ悪い人ねー」
とエビー
「この会社への就職、考えるなー」
「行こう」
エビーは窓の方に向かう
「まって、エレベータで降りよ」
エビーは始めてエレベータに乗った。





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